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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科17巻7号

1982年07月発行

文献概要

臨床経験

内反凹足に対する矯正骨切り術の検討—Dwyer calcaneus osteotomyとmidtarsal V-shaped osteotomyの併用例について

著者: 引野講二1 加藤哲也1 佐々木鉄人1 須々田幸一1 八木知徳1 門司順一1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.679 - P.687

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はじめに
 1743年,Andrey1)が"bolt foot"と凹足を記載して以来,凹足に関する原因・病態に関して,多くの研究がなされ,特に20世紀初期には詳細に調べられた.しかし,その病態を明確に定義づけることは困難であった10).現在では,凹足とは長軸方向に対し異常に高いアーチを持った足をいい,同時に前足部の内転と後足部の内反を伴い"cavovarus"とも言われている,長軸アーチの挙上ば足の短縮を起こし,中足骨頭に圧が増大し,その足底側に胼胝を形成し,変形の強いものでは起立時,中足骨頭部痛をきたしたり,靴による趾背や足背部の圧迫痛を訴えるものもある.伸筋腱は相対的に短くなり,足趾の鷲指変形を呈するようになる.またアキレス腱の緊張により足関節の背屈制限をきたし,しばしば尖足変形を合併し,その場合は症状は著明となりやすい.
 従来われわれは保存的治療法で改善のみられない重症な内反凹足に対して,Lambrinudi手術や三関節固定術を行ってきた2,21,22,31).これらの方法では,変形は矯正されるものの足根骨間の関節強直のため柔軟性の失われた板状の足になり,さらに隣接関節の関節症が大きな問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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