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手術手技シリーズ 脊椎の手術・8
腰椎に対する後側方固定術式
著者: 岩崎洋明1
所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.785 - P.795
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腰椎背部にある傍脊柱筋のうち脊柱起立筋(erector spinae:sacrospinalis)は図1のごとく下位腰椎と仙椎の背部を覆う大きな筋である.脊柱起立筋を上にたどると3つに分かれる.そのうち最外側のものは腰腸肋筋(iliocostalis lumborum)で,その内側に位置するのが胸最長筋(longissimus thoracis)であり,最も内側にあるのが棘筋(Spinalis)であるが,腰仙椎移行部では筋と腱が大きく集合していてこの3つを区別することはできない.これらの筋の深部に図2のごとく横突起と棘突起を結ぶ多裂筋(multifidus)が存在する.残った背筋は直接脊椎に接するもので図3のごとく棘間筋(interspinalis),内および外側横突間筋(medial or lateral intertransversarium)および回旋筋(rotator)がある.
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