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検査法
Lumbar approachによる頸椎部Amipaque myelography
著者: 瀬上正仁1 国分正一1 石井祐信1
所属機関: 1国立療養所西多賀病院整形外科
ページ範囲:P.75 - P.83
文献購入ページに移動従来,頸椎部myelographyの造影剤として,油性のMyodil(iophendylate)が広く用いられていた.他方,1971年にデンマークで開発された新しい水溶性造影剤Amipaque(metrizamide)の臨床応用が,その後,北欧を中心として精力的に行われていた.昭和56年1月に,そのAmipaqueが,わが国においても販売されることになった.
ところが,以前より癒着性クモ膜炎をめぐる医事紛争等の問題を抱えていたMyodilの販売元は,そのAmipaqueの販売開始を機に,Myodilの販売を中止してしまった.その結果,第一線の整形外科医は,長年慣れ親しんできたMyodilからAmipaqueへの転換を余儀なくされ,日常の診療に少なからぬ混乱が生じている.最近の雑誌「整形外科」(32巻8号,13号)に掲載された,「老兵は消えるのみ……か?」,「Myodilがなくてお困りの方へ」(診療余卓欄)の記事は,そうした事情を物語っていると言えよう.
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