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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻1号

1983年01月発行

文献概要

臨床経験

乳児化膿性股関節炎を疑った血友病Aの1例

著者: 岩森洋1 安達長夫1 杉田孝1 上田一博2

所属機関: 1広島大学医学部整形外科学教室 2広島大学医学部小児科

ページ範囲:P.93 - P.95

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 血友病は血液凝固因子の欠乏による出血性疾患で,重症例では関節内に自然出血をきたすことがある.一般に,関節内出血は関節運動が活発となり,歩行を開始する満1歳前後より出現する場合が多く,乳児期での発生は稀である.また,急性関節内出血は疼痛のほか,腫脹,発赤,局所熱感などを伴うため化膿性関節炎と誤まられることがあり,特にいまだ血友病と診断されていない乳児例では,その診断は困難なものと思われる.
 私達は乳児化膿性股関節炎を疑われて入院し,採血部位からの止血が困難なことより,偶然血友病Aによる関節内出血と判明した症例を経験したので,若干の考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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