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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻10号

1983年09月発行

文献概要

手術手技 私のくふう

Dorsalis pedis flapの治験

著者: 緒方茂寛1 藤井徹1 土田廣1 古賀雄二1 迎伸彦1 田中直樹1 伊藤孝徳2

所属機関: 1長崎大学医学部形成外科学教室 2山口県立中央病院形成外科

ページ範囲:P.957 - P.963

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 交通事故,とりわけタイヤにひかれた,いわゆる轢創は足関節部から足背にかけて多く,骨折及び骨,関節の露出を伴った皮膚欠損創を呈しやすい.また下腿は骨髄炎に罹患しやすい部位の一つであり,下腿前面に脛骨の慢性骨髄炎による難治性潰瘍及び瘻孔の形成を認める症例にしばしば遭遇する.このような症例に対して従来,cross-leg flapによる修復が多くなされてきたが,cross-leg法は不自由な肢位の問題,また手術回数が多く治療期間が長いなどの欠点をもっており,このため最近では,musculocutaneous flapや,muscle-flapと遊離植皮の併用,あるいはmicrosurgeryによるfree flap transferなどもよく行われているようである.
 一方,1975年,McCrawら8)は下腿下部から足関節,足部の皮膚欠損創の修復にa.dorsalis pedisを含めたaxial pattern flapの使用を報告した.我々も,下腿中央部のものから足背に於ける骨,関節,腱露出をきたした症例に対し,本法を適応し良い結果を得ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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