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手術手技シリーズ 脊椎の手術・17
ヘルニア・脊椎症に対する手術手技—前外側侵入法について
著者: 宮坂斉1
所属機関: 1
ページ範囲:P.1163 - P.1174
文献購入ページに移動頸椎椎間板の変性にもとづき二次的に発生した骨棘は,その発生部位により脊髄や神経根,椎骨動脈に障害を与える(図1).X線上認められる骨棘は無症候性のものが少なくないが,臨床症状が認められる例においてはそれが圧迫因子となり病的意義を有していることがある.同様に,椎間板組織も後方のみならず後側方に膨隆し,神経に対する圧迫因子となりうる.このような症例に手術が適応された場合,椎体の後側方に存在している骨棘や椎間板膨隆は,Cloward法やSmith-Robinson法で代表される通常の前方法では可及的切除にとどまらざるを得ない.したがって,椎体後側方の除圧を積極的に行うためには,前外側からのアプローチを採用し,椎骨動脈を確認,保護しつつ慎重に除圧する必要がある.
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