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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻13号

1983年12月発行

文献概要

シンポジウム 電気刺激による骨形成

Pulsing Electromagnetic Fieldsによる偽関節の治療

著者: 伊藤博元1 白井康正1 浜野昭彦1 藤沢裕志1 成田哲也1

所属機関: 1日本医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1261 - P.1266

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はじめに
 近年科学技術の発達はめざましくこの10〜20年間にすでに過去の疾患となってしまった疾病も数多く見られる.しかし骨折に関しては多少状況が異なっているようである.手術方法や手術器材・抗生剤等の著しい進歩発展がみられるものの,一方では高層ビルの林立による高所からの転落,交通事故の増加,特にhigh energyaccidentの増加により骨折の様相も変わってきているものと考えられる.そして遷延治癒骨折や偽関節の発生頻度についても従来の報告に比べてむしろ増加傾向にあるのではないかと思われる.
 一方骨に微弱な電流を流すと電気的仮骨が形成されてくることが報告16)されて以来,電気刺激により遷延治癒骨折や偽関節の治療が試みられるようになってきている.根本的には電気刺激療法は骨組織に電流を流す方法によって3つに大別することができる.すなわち電源と共に刺激電極を体内にうめ込んで刺激を行うinvasive type,ピン等を患部に刺入してこれを電極として刺激を行うsemi-invasive type,体外より刺激を行うnon invasive typeである.われわれはnon invasive typeの代表例でありBassett1)により発表されたPulsing Electromagnetic Fields(以下PEMFと略す)を用いて四肢長管骨における遷延治癒骨折および偽関節症例の治療を行ったので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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