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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻13号

1983年12月発行

文献概要

シンポジウム 電気刺激による骨形成

交流電気刺激による電気的仮骨の特性

著者: 湯川佳宣1 津田欣徳2 古屋光太郎3 松本誠一3 水田隆之3 伏見昌樹3 青木秀希4 土屋正光5 五十嵐高6

所属機関: 1河北総合病院整形外科 2河北総合病院ME科 3東京医科歯科大学医学部整形外科学教室 4東京医科歯科大学医学部医材研 5同愛記念病院整形外科 6群馬大学工学部

ページ範囲:P.1267 - P.1280

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はじめに
 微小電気刺激あるいはパルス電磁場,変動電磁場による刺激が,骨増生や骨形成に極めて有効であることは内外の研究ですでに明らかになっている.これらの刺激療法は偽関節などの難治性骨折の治療に応用され,その効果の極めて大きいことに関する多くの報告がある.われわれはすでに日整会,骨と電気刺激の研究会において電気刺激が難治性骨折に対し高い治療効果を有すること,また新鮮骨折の骨癒合期間が短縮することなどを報告してきた.われわれは微小交流電気刺激法を行っているがその理由は,①生体内に流れている電気は交流的電気であるため,より生理的であること,②骨に交流を印加した場合,極性が交互に変化するため均一に骨増生,骨形成ができるという可能性,③諸家がしばしば行っている直流電気刺激において陽極酸化やその処理の問題を考慮することがないという便宜性,④交流であるために骨や骨周辺の電気的動態の経時的変化が客観的数値にて把握できるということである.今回は臨床治療成績,動物実験結果についてふれると共に,電気刺激によってできた電気的仮骨が日常臨床例で観察している"生理的仮骨"に比しいかなる特性を有するかに焦点をおき報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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