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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻13号

1983年12月発行

文献概要

整形外科を育てた人達 第11回

Friedrich von Hessing(1838-1918)

著者: 天児民和1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.1306 - P.1310

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 整形外科はStromeyerが皮下切腱術で足の変形を矯正したが,この程度の手術で人体の変形を矯正し得たものは少ない.Listerが制腐手術法を発表したのは1867年であるので,それまでは器械的に矯正するよりほかに余り良い方法はなかった.その頃Hessingは義肢,補装具を考案・作製して名声を高め,Hoffaもその技術を高く評価している.しかしHessingは医師の資格もなく,制腐手術から無菌手術へと手術技術が進歩してもこの方面に知識のないHessingの治療には進歩がなかったので19世紀の終りから20世紀にかけて活躍したMünchen大学のProf. Fritz Lange(1864-1952)の自伝の「Ein Leben für die Orthopädie(1959)」の中にDer Kampf gegen Hessingの一項があり,医師でない者の旧態依然とした治療に反対した.然し今日でも整形外科では補装具は重要であり,義肢は切断者にとって不可欠である.この方面で活躍したHessingを無視することには問題がある.そこでFriedrich von Hessingについて記述するのも有意義と私は考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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