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症例検討会 骨・軟部腫瘍11例
症例7—肋骨腫瘍
著者: 高木正之1 高桑俊之1 牛込新一郎1 田中潔2 吉山武寿2 茆原博志3 渡辺昭彦3 佐藤豊4 中田幸之介5 長田博昭5
所属機関: 1聖マリアンナ医大第2病理 2聖マリアンナ医大整形外科 3聖マリアンナ医大小児科 4聖マリアンナ医大放射線科 5聖マリアンナ医大第3外科
ページ範囲:P.278 - P.280
文献購入ページに移動主訴:左背部痛
病歴:昭和55年6月,左背部痛が出現した.昭和56年2月,同部に腫瘤を触知したため,当院整形外科を受診した.血液生化学検査では特に異常所見はなかったが,X線像(図7-1)で左第10肋骨の骨融解性の破壊像と,第9肋骨下縁の圧迫,侵食像及び軟部腫瘤陰影がみられた.同年3月,open biopsy(図7-2)で小型円形細胞からなる腫瘤で,豊富なglycogenを有し,鍍銀像で蜂巣様構造がみられた.年齢,レ線像,組織像からEwing sarcomaと診断され,放射線療法を開始したが,6,000radにても著効を示さないため切除にふみきった.手術は左第9,10肋骨と胸椎9,10左横突起を含めた胸壁切除を施行した.手術後1年3ヵ月経過した現在,患者は再発のきざしなく健在である.
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