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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻3号

1983年03月発行

文献概要

臨床経験

踵部皮膚欠損に対するLateral Plantar Pedicle Flapの1例

著者: 高橋啓介1 山内茂樹1 野村進1 吉村光生2

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室 2福井医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.339 - P.341

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 足底踵部は最も体重負荷がかかる部位であり,厚い角化層を持った皮膚と,皮膚に垂直な多くのfibrous septaを有した厚い皮下組織から成り立っていて,荷重歩行に都合よくできている.したがってこの部の皮膚欠損の再建には,良好な知覚の存在と十分に荷重にたえられることを考慮する必要がある.従来はこの部の再建には,遊離植皮や下腿よりのcross Ieg flapなどによる方法が行われてきたが,それらの方法では.厚い角化層と皮下のクッション性に欠けていて,潰瘍を反復したり,疼痛があったりして,十分満足できる結果が得られなかった.1954年Miry Mir6)はcross legを利用して,健側の非荷重部の皮弁にて再建するfunctional graftを発表して,正常に近い皮膚を再建したが,長期間の固定を要し,良好な知覚も期待できなかった.近年microsurgeryの発達により,free flapやsensory free flapも用いられているが,やはり知覚の回復に時間を要している.
 今回我々は,短指屈筋を利用した筋肉皮弁(lateral plantar pedicle fiap)による再建術を行い,良好な結果を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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