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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 上位頸椎部の諸問題 研修教育講演

先天性環軸椎脱臼の整形外科的対策

著者: 津山直一1

所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.348 - P.357

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I.頭蓋・脊椎移行部には奇形が多発しやすい1〜4)
 頭蓋底,大後頭孔から上部頸椎にかけての頭蓋脊椎移行部はヒトが佇立姿勢を取るに到る系統発生の最終的段階に発達した部分であるため,種々な奇形や移行形の発生が稀でないことは恰も脊柱と骨盤下肢帯の移行部の腰仙椎移行部と似ている.ことに軸椎(第2頸椎)は終末(第4)後頭椎節(last occipital sclerotome)の尾側半分と,第1および第2頸椎椎節の一部にまたがる三つの椎節から発生し,歯突起は主体が第1頸椎節に由来し,本来ならば環椎(第1頸椎)の椎体に当るものであるが,その尖端の小部分は終末(第4)後頭椎節こ由来し,軸椎椎体と椎弓は第2頸椎節から起こり,この3者が癒合して軸椎が形成されるものと解されている.これらの癒合や原椎節からの分離が不完全であると種々な奇形が生まれ,またその合併が見られることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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