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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 上位頸椎部の諸問題

軸椎歯突起骨折の治療について

著者: 中原進之介1 井上周1 小西均1 山根孝志1 住居広士1 寺岡俊人1 岡部隆行 小川和彦 今井健

所属機関: 1岡山大学医学部整形外科学教室 2竜操整形外科病院

ページ範囲:P.467 - P.473

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はじめに
 軸椎歯突起骨折は従来比較的稀な骨折とされていたが,近年交通外傷の増加,診断技術の進歩などにより新鮮例,陳旧例ともに数多くの報告がみられるようになり,上位頸椎損傷としては軸椎関節突起間骨折とともに多く,全頸椎損傷中約10%にみられるとの報告14)もあり今や決して稀なものではない.しかし,受傷外力が大きいため,或いは受傷時頭部に外力をうけることが多いため頭部外傷をはじめとした他の大きな合併損傷を伴っていることが多く,通常の頸椎単純X-Pのみではその判読は困難なためしばしば診断が遅れがちである.受傷早期に的確な診断がなされ,整復位での骨癒合が得られれば問題ないがnon-unionになった場合,atlanto-axial instabilityによる上位頸髄障害をきたす危険性が大きい.この軸椎歯突起骨折の新鮮例および陳旧例の治療について私達の38例の経験をもとに検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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