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論述
骨好酸性肉芽腫症について—当科における14例の検討
著者: 薄井正道1 松野丈夫1 小林三昌1 八木知徳1 佐々木鉄人1 石井清一2
所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道大学保健管理センター
ページ範囲:P.591 - P.599
文献購入ページに移動骨好酸性肉芽腫症(以下EG)はLichtenstein16)の提唱以来,Hand-Schüller-Christian病(以下HSC)やLettere-Siwe病(以下LS)とともにHistiocytosis Xとして包括されている.単発性EGの予後は良好とされているが,多発性の場合,HSCへの移行や27),必ずしも良好な経過をとらない症例17,40)のあることも知られている.著者らはこれまでに,尿崩症,眼球突出,地図状頭蓋などのHSCの特徴や,肝・脾腫,皮疹,著しい貧血,出血傾向などのLSに見られる全身症状を伴わず骨に病巣を有するものをEGと考え治療してきた.今回,これら14症例について検討し,本邦および諸外国報告例とともに考察を加え報告する.
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