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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科18巻9号

1983年08月発行

文献概要

境界領域

実験骨髄炎とプロスタグランディン

著者: 日下部明1

所属機関: 1東北大学医学部整形外科学教室 2Oxford大学整形外科

ページ範囲:P.875 - P.883

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はじめに
 1930年,ヒト精液中に子宮を収縮させる物質の存在することが発見され,はじめこの物質は前立腺で作られると考えられたため,プロスタグランディン(Prostaglandin)と名付けられたが,その後,精のう腺で作られることがわかってからもそのままの呼び名が使われてきた.このプロスタグランディン(PG)は生体の中のいろいろな組織内で必要なときに即座に極く微量作られ,その付近で働いた後,その近くで破壊されるか,また血流に入った場合,肺を通過する際に肺の中の酵素によって,ほぼ完全に破壊されてしまうという特性をもっているため,"局所ホルモン"と呼ばれて特に注目されている物質である10).PGは一種の生理活性物質で,非常にわずかの量(10-7〜10-10M)で多様な効果を生体に及ぼすことが知られている6,14).最近では,PGは炎症の重要なchemical mediatorの一つとして知られ23),また骨吸収作用も明らかとなり6,14).整形外科領域でも興味を持たれはじめている21)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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