文献詳細
文献概要
シンポジウム 関節鏡視下手術
関節鏡視下手術
著者: 池内宏1
所属機関: 1東京逓信病院整形外科
ページ範囲:P.27 - P.27
文献購入ページに移動正確な診断のもとに,手術の適応,方法の決定を行い,実施に当っては術野の明視と,手術器械操作のための腔を確保しながら手術を進めることが基本である.関節腔内の紅織すべてが手術対象となるが,今回は主に滑膜,タナおよび半月板を中心として現在活躍中で好成績をあげておられる諸先生によって討論が行われた.滑膜切除術は基礎疾患によって再発は避けられないが,その対策に工夫が重ねられており,半月板についてはそれぞれが異なる器械で,挿入部位,手術操作などに工夫がこらされ,それらの成績ものべられた.鏡視下手術の現況を理解するために経験者,未経験者ともに参考になるものと思う.また,このように鏡視下手術について内容のある論文が掲載され,将来が一層楽しみである.手術成績の向上および今後の鏡視下手術の発展のために,手術経験の多い伊藤先生に敢えて診断法について依頼した.まず関節鏡診断学の習得から始めて,鏡視下手術の基本を容易にできるところから,愛護的に手術操作の習熟に進まれるよう期待したい.
掲載誌情報