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シンポジウム 関節鏡視下手術
関節鏡視下半月板切除術の手術成績
著者: 木村雅史1 宇田川英一1 白倉賢二1 浦野公一1 山本英之1 小林保一1 長瀬満夫1
所属機関: 1群馬大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.55 - P.64
文献購入ページに移動関節鏡視下半月板手術で好成績を得るには半月板異常の詳細な変化と他の関節構成体の異常を把握し,治療はその変化に応じた適切な術式を選択する必要がある.半月板を観察してその辺縁部が安定している場合はこれを温存して切除することが容易であり,また鏡視下半月板縫合の適応のある場合もあり,半月板機能を最大限に生かす術式の選択が可能である.Huckell4)(1965)の半月板切除術の遠隔成績は"Meniscectomy is not a benign procedure.5)と結論するほど不満足なものであった.鏡視下半月板切除術では部分切除およびrim leftとしての切除様式が大半を占め,これらは従来の全切除より変形性関節症変化を惹起する危険の少ないことが期待されるがそれは遠隔成績を待たねばならない.今回,我々は中間成績としての鏡視下半月板切除術の術後成績に検討を加え,合わせて本法の適応と術式の問題点についても言及したい.
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