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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻10号

1984年10月発行

文献概要

論述

先天性橈尺骨癒合症—その臨床像の再検討と回転骨切り術の効果について

著者: 引野講二1 石井清一2 薄井正道1 荻野利彦1 三浪明男1 福田公孝1 加藤貞利1 塩野寛3

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2札幌医科大学整形外科学教室 3札幌医科大学法医学教室

ページ範囲:P.1093 - P.1099

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緒言
 先天性橈尺骨癒合症は肘関節周辺の先天異常の中では最も多いものであり,その臨床像についてはいくつかの報告がある1,3,4,10,12).先天性橈尺骨癒合症の成因は不明であるが,母指の欠損に合併して出現してくることから近年本疾患を橈側列形成障害の部分症と考えるべきであるとの報告がある5,9).しかし,このような考え方については,まだ議論のあるところである.一方,治療については前腕の回旋運動を再建するために種々の試みがなされているが,現在まで安定した成績をあげるには至っていない.著者らのクリニックでは,三浪が1974年に20例の本疾患の臨床像および治療法について報告している10).今回はその後の症例について臨床像の分析を行い,特に本疾患が橈側列形成障害の部分症と考えうるか否かを検討した.また,最近,著者らが行っている回転骨切り術の術後の予後調査を行い,本疾患に対する回転骨切り術の有用性と適応を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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