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論述
変形性膝関節症に対する人工関節置換術の検討
著者: 守都義明1 井上一1 宮田輝雄1 周鉅文1 林充1 田辺剛造1
所属機関: 1岡山大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.1111 - P.1121
文献購入ページに移動近年変形性膝関節症(以下OAと略す)の病態に関する研究が急速に進んでおり,OAには多くの基礎疾患の存在が知られるようになった.OAの分類についても,1977年Mitchell and Cruess12)はその病態に主眼をおいて新しい分類法を提示した.これらの中にはなお病態解明が不十分な疾患も含まれるが,OAの診断と治療にあたっては,この程度の分類は常に考慮されるべきであろう.現在までに当科で人工膝関節置換術(以下TKRと略す)を受けた症例の中で,OAと診断されたものが29例35膝あった.うち28膝の滑膜,半月板,切除骨標本の組織学的検討を行い,また6ヵ月以上の術後経過について追跡,18例21膝を直接検診した.これらの症例についてOAの病態と術後成績について検討したので報告する.
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