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論述
母指多指症に対するBilhaut-Cloquet法の長期成績
著者: 加藤博之1 石井清一1 薄井正道1 荻野利彦1 三浪明男1 福田公孝1 村松郁夫2
所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2国立函館病院整形外科
ページ範囲:P.1219 - P.1226
文献購入ページに移動母指多指症においては橈側母指が形成不全を示すことが多い.そのため治療に際しては,形成不全を示す橈側母指を切除し尺側母指を再建する方法が一般的である.しかし重複した母指が,それぞれ同じ大きさの場合は,橈側母指と尺側母指を併合して新しい母指を形成するBilhaut-Cloquet法(以下Cloquet法と略す)がしばしば行われる8).Cloquet法では,術後に爪の変形,骨の成長障害,さらに関節可動域の制限などが生ずると言われている.しかし,術後の長期経過観察を行い,これらの問題点について詳細に分析した報告はほとんどない.著者らは,昭和45年以来Cloquet法に術式の改良を加えて手術を行ってきた.今回は,著者らの方法でCloquet法を行った症例のうち長期経過観察が可能であった7例の術後成績を分析し,本法の手技上の問題点と手術成績に影響を与える諸因子について検討した.
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