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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻11号

1984年11月発行

文献概要

整形外科を育てた人達 第21回

Sir William Arbuthnot Lane, Bart.(1856-1943)

著者: 天児民和1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.1260 - P.1263

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 近代的な骨折治療の先駆者は,先ずSir William Arbuthnot Laneの名を挙げねばならないであろう.Listerが1867年Antiseptic Surgeryを開発し手術的療法の範囲が急速に拡大した.骨に対しても観血的に骨接合を試みたが,金属の腐蝕のために成功しなかった.これを成功さすべく努力したのがLaneである.
 誕生 1856年7月4日に北部ScotlandのInvernessに生れた.父はBenjamin Laneで軍医であった.母はCaroline Arbuthnot Erwingで病院の監察官の娘であった.父が軍医であったのでその任地が度々変わったが,常に父母と共に各地で生活した.やっと中部ScotlandのBridge of Allanという小さな町のStanley Hauseの学校に人学できた.学業成績は優秀であった.ただスポーツが好きになり,あまり熱心にスポーツをやるので父は学業成績が下がらないかと心配していたが,色々の賞を受けEdinburgh大学に入学できた.しかし医師になる決心をして1872年にはEdinburghを去り,父がLondonのWoolwichに転任になったのを機に近所にあるGuy's Hospitalで医学生として勉強させてもらうことになった.そのとき彼は16歳であった.その上に特に若く見えたが研修は熱心で学生の中では秀れた才能を認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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