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論述
下腿複雑骨折の皮膚の扱い方について
著者: 河野稔彦1 横山孝1 瀬山清貴1 赤津博美1 土田義隆2 児島忠雄3
所属機関: 1財団法人河野臨牀医学研究所附属北品川総合病院整形外科 2北品川総合病院形成外科 3東京慈恵会医科大学形成外科学教室
ページ範囲:P.1355 - P.1364
文献購入ページに移動下腿複雑骨折は,複雑骨折のなかでももっとも頻度が高く,日常遭遇する機会が多い.下腿は皮膚の血行が悪く,初期治療の創傷の処置が大切で,この適・不適が複雑骨折の予後を左右すると言っても過言ではない.
複雑骨折は,一次的に開放創を閉鎖して感染の機会を減少させ,骨及び軟部組織を生理的状態に戻し,同時に骨接合術を行うことが望ましい.複雑骨折と言っても骨片によって皮膚が穿通された程度の軽いものから,骨・筋肉・皮膚の欠損を伴う重度損傷のものまで種々の程度のものがあり,その治療は困難な場合が多い.
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