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論述
Peroneal flapの試み
著者: 吉村光生1 石田敏夫1 井村慎一1 宇賀治行雄2 本田敬宣2 島村浩二2 山内茂樹2 野村進2 黒田邦彦3 樋口雅章4
所属機関: 1福井医科大学整形外科学教室 2金沢大学医学部整形外科学教室 3新湊市民病院整形外科 4富山県立中央病院整形外科
ページ範囲:P.112 - P.120
文献購入ページに移動Microsurgeryを応用した遊離皮弁移植の利用はますます盛んとなり,一般的な手術手技となりつつある.同時にこれに利用するdonorの開発も進み,移植される部位,大きさ,形状などに応じて,かなり自由に,donorの選択が可能となった.今回我々は新しい再建法として,腓骨動・静脈およびそのbranchをpedicleとし,下腿外側の皮膚を用いるflap(以下peroneal flapと呼ぶ)を考案した.このflapは①free flapとして,②free vascularized fibular graftの際吻合血管の開存状態をチェックするmonitoring flapとして,③free vascularized fibular graftの際皮膚と共に移植し,骨と皮膚を同時に修復,④peroneal vascular island flapとして利用するなど,目的に応じて使いわけられる以外にも,多くの利点を有したすぐれた方法であるので報告する.
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