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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻4号

1984年04月発行

文献概要

特集 頸部脊椎症(第12回脊椎外科研究会より)

特別講演—Cervical Spondylosis

著者: 酒匂崇2

所属機関: 1 2鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.347 - P.352

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 私が頸椎に関する諸問題に初めて興味を持ったのは,1952年ミシガン大学においてであり,当時Dr. LeRoy Abbotが整形外科の客員教授であった.その当時,我々が若い婦人の頸椎巨細胞腫の症例に対して,初めて頸椎前方固定術を行い,Dr. Badgleyと私が1959年のThe Meeting of the American Academy of Orthopaedic Surgeonsにおいて"Stabilization of the Cervical Spine by Anterior Fusion"と題して報告し,その翌年にJournal of Bone and Joint surgeryにその論文が掲載された.
 Dr. AbbotがSir Harold Stilesから教示されたthrust typeの移植骨を用いることによって,前方固定術が可能となった.この術式は手技的にも改良され,この外科的アプローチの適応は次第に拡大されていった.初期にはこの術式は再建術を要する重症例に対してのみ用いられ,成功しなかったが,適応範囲は次第に拡大されて,現在では本法による前方固定術の適応は,1.頸椎骨折,頸椎脱臼骨折,2.広汎椎弓切除術後の不安定椎,3.感染,4.新生物,5.頸椎椎間板障害,6.変形性頸椎症,7.前縦靱帯骨化による嚥下困難などであり,この講演では主に5,6について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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