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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻4号

1984年04月発行

文献概要

特集 頸部脊椎症(第12回脊椎外科研究会より)

頸部脊髄症の成因に関する実験的考察

著者: 福田眞輔1 望月與弘1 緒方正雄1

所属機関: 1滋賀医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.354 - P.360

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 1950年代初頭から頸椎症に由来する頸部脊髄症の脊髄病理組織が諸家の剖検例1〜3)により報告され,ようやくこの疾患のentityが確立された.その頃からこの疾患の病因に関する研究が数多く報告され,各種の説が立てられた.大別すると脊髄圧迫説(反復外傷を含めて)と脊髄血行障害説(椎骨動脈,根動脈,前脊髄動脈,脊髄内小動脈など)とであったが,いずれも実証性に乏しかった.著者は動物実験によってこの病因の研究をし若干の知見を得たので,その大要を述べる.なお,個々の実験はすべて報告済みのものであることをお断りする.
 実験動物としては雑種成犬を用いた.イヌを使ったのは,もっとも入手しやすい大動物という理由だけであったが,のちの研究4)でイヌの脊髄の神経路の位置や走行がヒトと大差ないことがわかり,この種の実験には適当な動物であることが確かめられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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