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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻5号

1984年05月発行

文献概要

論述

Discogramから見た骨盤牽引療法の検討

著者: 細川昌俊1 鈴木信正1 芦田多喜男1 高田知明1 阿部均1

所属機関: 1東京都済生会中央病院整形外科

ページ範囲:P.571 - P.579

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 腰痛および坐骨神経痛を訴えるものは多く,それに対していろいろと保存的療法が行われているにもかかわらず,その報告は少ない.骨盤牽引についても,その目的及び方法を熟慮せずに盲目的習慣的に施行している感が深い.今日広く行われている骨盤牽引は,Judovich(1952)5,6)の業績に負うところが多いが,その目的としたところは椎間板ヘルニアの整復であり,それに必要と思われる牽引力を算出し,その牽引力を有効に作用させ得る手段として間歇牽引装置を考案したのである.
 腰痛及び坐骨神経痛はいろいろな病態を基盤として発症するものであり,椎間板ヘルニアはそのごく一部の様態に過ぎない.従って,それらに対して骨盤牽引を行う場合,その目的及び方法を考慮した上で適切に行う必要があろう.一定の目的で,適切な方法で施行された骨盤牽引の結果からのみ,その効果が評価され得るのであり,もし有効ならば,その作用機序は何かという問題が当然提起されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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