文献詳細
文献概要
視座
「三」のミラクル
著者: 信原克哉1
所属機関: 1信原病院
ページ範囲:P.625 - P.625
文献購入ページに移動一方,混乱していたとは言え,当時我国の医学部にも,教育と臨床,それに研究という体制は維持されていた.しかし教育は学生に対するそれを指し,卒後研修や生涯教育は限られた徒弟制度の中でしか受けられなかったし,臨床は医学という錦の御旗のもとで権威的に行われていた.そして研究はもっぱら自己の学位を得るための活力で支えられていた感があった.これらの不協和をかろうじて支えていたのが,医は仁術という社会通念と経済的に貧しかった医師達の善意であったようである.
掲載誌情報