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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻6号

1984年06月発行

文献概要

特集 小児股関節(第22回先天股脱研究会より)

Overhead traction法による先天性股関節脱臼の整復状態とその後の股関節形態

著者: 久米田秀光1 船山完一1 佐々木仁行1 北純1 田中久重1

所属機関: 1東北大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.703 - P.712

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はじめに
 先天性股関節脱臼(以下,先股脱と略す)の保存的治療上,over head traction法(以下,OHTと略す)は,重要な手段の1つと考えられる.そして,その方法や成績などCraig2),Mau25)以来,内外多数の報告がある.
 教室でも1971年以降,簡易OHT装置を作製し,RBなどで整復できなかった症例を対象に,OHT法を実施してきた31).この間,併用してきた観血的整復術の成績があまり良くなかった反省に立ち,1977年以降はさらに徹底したOHTの保存療法を試みている(図1).OHT整復後の関節造影像をみると,はじめの整復状態は不十分であり,完全なconcentric reductionを獲得してないのが通例である26,38).しかし,その後の整復位保持から成長と共に,congruent hipに改善していくことが経験される.これは,OHTに限らず骨頭を障害することなく,整復・保持に成功した保存療法症例の特微である29,34)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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