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論述
Monteggia損傷について—当科における49例の検討を中心に
著者: 嶋村正俊1 安達長夫1 生田義和1 渡捷一1 村上恒二1 津下健哉1
所属機関: 1広島大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.765 - P.774
文献購入ページに移動Monteggia骨折は,人名骨折の一つとして周知であるものの,その発生頻度は意外に少ないものである.そのため,ややもすれば初期診断,治療の適切さを欠き,椀骨頭脱臼を見過ごされたり,尺骨の変形治癒を来たし機能障害を残すようなこともまれではない.このような陳旧例に対する治療には難渋する場合が多く,その方針にも多くの問題をかかえている2,26).また,まれな外傷型のため一施設での症例数も数限りあり,特に陳旧症例や長期予後に関する報告には乏しい.当科では大学病院の性格上陳旧例の割合が多く,今回我々は過去21年間における本症例の検討および長期経過後の予後調査を行い,いささかの知見を得ることができたのでここに報告する.
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