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論述
アルミナ・セラミック骨頭を用いた表面置換型人工股関節
著者: 浅田莞爾1 堀沢欣弘1 安部治郎1 斉藤英雄1 清水孝修1 佐々木健陽1 田中直史1 島津晃1 辰己真徳2 川口昭夫2
所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室 2センチュリ・リサーチセンター
ページ範囲:P.856 - P.865
文献購入ページに移動当教室では1978年以来,1980年までWagner13)型のresurface prosthesisおよびI. C. LH.8)型のtotal hip arthroplastyを比較的骨頭条件の良い症例を選んで行ってきたが,現時点でのそれらの臨床成績は12例,14関節のうち4例4関節にlooseningを認めており,その部位は4例全例が骨頭部のloosening,臼蓋側のlooseningは1例のみであった.これらloosening例のうちでCharnley型人工股関節により再置換した症例の摘出大腿骨頭の組織像をみると人工骨頭に接した骨組織に著明な肉芽組織の増殖を認め,この肉芽組織中には異物反応と考えられる多核巨細胞を多く含んでいる(図8).これらの両タイプともに基本的には金属骨頭対H. D. P.ソケット型の人工股関節であり,骨組織との固着には骨セメントを使用している.
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