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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻9号

1984年09月発行

文献概要

論述

橈側偏位を示す母指多指症について

著者: 荻野利彦1 石井清一1 薄井正道1 三浪明男1 福田公孝1 小林三昌1 坂田仁1 加藤貞利1 中里哲夫1 三浪三千男2

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道整形外科記念病院

ページ範囲:P.977 - P.982

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緒言
 母指多指症における骨の発育の方向は,分岐部の高さにより一定していると考えられている7).すなわち末節型母指多指症では,末節骨は互いに離反するが,基節型と中手型では,一たん離反した基節骨と中手骨は末梢で集合する傾向を示す1,10).ここでみられるIP関節あるいはMP関節の偏位は,本症の治療を困難にしている要因の一つである.偏位の原因としては,中手骨あるいは基節骨自体の変形の外に,腱の走行異常,IP関節への介入骨の介在等の因子が考えられている4,7,11)
 一方,重複した毋指の末稍が共に橈側偏位を示す変形(以下橈側偏位型母指多指症と呼ぶ)については,まとまった報告はみられず,その病態についても明らかではない.今回,著者らは橈側偏位型母指多指症のX線像と手術時所見を分析して,変形の要因および治療上の問題点について検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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