icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻9号

1984年09月発行

文献概要

論述

骨移植を併用した人工膝関節置換術について

著者: 龍順之助1 河野洋平1 小林茂夫1 川野寿1 鳥山貞宜1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.999 - P.1006

文献購入ページに移動
はじめに
 人工膝関節置換術(total knee replacement,TKR)は近年多くの施設で数多く行われており比較的安定した成績が得られている.慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis,RA)や変形性関節症(osteoarthritis,OA)などで膝関節部の骨欠損の高度な症例に対するTKRは骨欠損部の処置のためにしばしば手術に難渋する.TKRの手術の際,脛骨側骨欠損部が浅く狭小な場合は一般に骨セメントが充填されるが,骨欠損部が大なる場合,その処置につきいくつかの方法が報告されている.その方法は脛骨骨破壊部分を含めて骨切除し厚い脛骨componentの人工関節を使用する方法,内外側で厚さの異る段違い脛骨componentを使用する方法10),スクリューや金属メッシュをアンカーとして骨セメントを充填する方法4,5,7),自家骨移植を行う方法2,10)等が報告されている.骨欠損部に骨移植を行う方法は人工股関節置換術においてはよく用いられる方法であるが,TKRにおいてはあまり用いられておらず,その精細な方法,結果についての報告も少ない.そこで今回,骨破壊の高度な症例および人工膝関節再置換の際に生じる深く範囲の広い骨欠損に対し骨移植を併用してTKRを行ったので,その方法の精細及び結果について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら