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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科19巻9号

1984年09月発行

文献概要

臨床経験

著明な呼吸性移動を示す馬尾神経鞘腫の1例

著者: 久保田研喜1 吉沢英造1 山田俊明1 鷲見信清1

所属機関: 1名古屋保健衛生大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1055 - P.1058

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 脊髄腫瘍は,しばしばその症状発現初期において他疾患特に脊椎変性疾患と誤診され,長期間無用の保存的治療が続けられることがある.特に馬尾神経腫瘍は坐骨神経痛を主訴とすることが多く,下部腰椎変性疾患と間違われやすく,時には術後に両下肢麻痺に発展してはじめて馬尾神経腫瘍の存在に気づく例もみられる.この場合,造影剤を胸椎領域まで上昇させてのmyelography施行が診断確定のための有力な手段となるが,腫瘍が移動性を示す場合には透視下で停止像が読みとりにくく,腫瘍の存在自体の診断が困難なこともありうる.
 今回われわれも変形性脊椎症の診断のもとにmyelographyを行い,あぶなく馬尾神経腫瘍を見落すところであった症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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