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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻1号

1967年01月発行

文献概要

検査法

先天性股関節脱臼関節造影法の実技

著者: 津山直一1 坂口亮1

所属機関: 1東大医学部整形外科

ページ範囲:P.111 - P.117

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はじめに
 先天股脱の治療が,脱臼骨頭を如何に整復するか,整復されたものを如何に保持するかという点から先ず出発して,次に整復は非暴力的に,而も骨頭と股臼との適合をよく,即ち求心位が得られるように,そして保持の方法は許される限り寛容な固定で,という方向に次第に進んで来た,求心位獲得が将来の成績をよくするために必須のことであり,これを阻むものをみつけ出して除去する努力が払われている.このように脱臼股の本態を捉えて,それに応じた適切な方法を行なうことのためには,股関節造影法は大きな役割を持つている.
 先天股脱に対する股関節造影法の歴史は,高木(1926)が空気を使用して行ない(現今でも尚我々の間では「ガス入れ」なる略称が愛用されている.)Sivers(1927)が陽性造影剤を使用して試みたあたりが最初とされ,その後多数の業績が積み重ねられたが,詳細にはふれず,本稿では,現今我々が股関節造影をどのようにして行なつているか,主としてその方法を具体的に述べ,それに関係する問題の幾つかについて考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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