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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻1号

1967年01月発行

文献概要

質疑応答

ミエログラフィーの適応と実施上の注意について

著者: 岩原寅猪1

所属機関: 1慶大整形外科

ページ範囲:P.118 - P.118

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 ミエログラフィー yelographieは脊髄造影法と直訳される筈でありますが,ミエログラフィーで実際やつていることは脊髄液腔の造影であります.いうなれば脊髄液腔を造影して間接的に脊髄の病態を知ろうというわけであつて,かつてわれわれがミエログラフィーを脊髄液腔造影法といわないで,あえて脊髄造影法と直訳したのはこの直訳がかえつて真意を表わしているからであります.すなわち,ミエログラフィーとはこれによつて脊髄液腔の状態を描き出し,描き出された影像から脊髄液腔の通過障害の様態を読み判け,脊髄の病態を読み解く補助診断法であります.
 あえて補助診断法といいます.そのいみは,ミエログラフィーには必ず神経学的診断が先行しなければならないということであります.神経学的診断を省いたり,粗末にしたりする所にはミエログラフィーは無いはずであります.ミエログラフィーは神経学的所見のうえにたつて行われ,神経学的所見を裏付けあるいは補う役目をするものであります.どこまでも補助診断法であるということを忘れないでいただきたいものであります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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