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臨床経験
興味あるFibrous cortical defectと考えられる症例について
著者: 北川敏夫1 浅山滉1
所属機関: 1熊本大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.1046 - P.1048
文献購入ページに移動JaffeによればFibrous cortical defectは多くは大腿骨骨幹部の遠位部に生じ,組織学的には骨膜より発生したと思われる線維性結合織よりなつており,時に比較的小な多核巨細胞がみられる.Non-osteogenic fibromaは病変は骨皮質のみにとどまらず骨髄へと広がり,疼痛その他臨床症候を示すことがあり,組織学的には結合織細胞を主体とし,血管新生や多核巨細胞あるいはリポイドを含む泡状細胞が出現する.骨形成はない.今回われわれは成人の脛骨骨皮質内に生じたX線学的,肉眼的にFibrous cortical defectと考えられた症例で組織学的に結合織細胞,結合織線維の中に石灰化不充分な骨梁の著明にみられた症例を経験したので,この例について述べる.
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