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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻3号

1967年03月発行

文献概要

論述

Whiplash injuryの処置

著者: 中村隆一1 河端正也1 御巫清允1

所属機関: 1虎の門病院整形外科

ページ範囲:P.245 - P.250

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 最近,交通・労働災害や,スポーツ外傷によつて,頸部外傷の症例が急激に増加している.1928年,H. E. Croweは自動車事故の後,全く理学的所見を伴わぬにもかかわらず,治療に抵抗する頸部外傷の8例を,San Franciscoの学会で報告し,"Whiplash injury of the neck"と呼んだが,それ以来,この言葉はしばしば法廷にも持ち出され,medical-legalな多くの問題を提起して今日に至つている.1958年には,Crowe自身も,この言葉を提唱したことを後悔したと述べている.その報告のなかで,彼がWhiplash injuryを定義して,「頸部の捻挫で全ての訴訟が解決するまでは,完全には治癒し得ぬもの」,としているのは意味深いものである(Proceedings of the Section of Insurance, Negligence and Compensation Law, American Bar Association, 1958, pp. 176-184).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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