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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻3号

1967年03月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼 私の治療法

私の治療法

著者: 今田拓12

所属機関: 1宮城県立重度肢体不自由者更生施設拓杏園 2東北大学

ページ範囲:P.265 - P.272

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はじめに
 私の治療法という題を与えられると、何か秘伝の公開といつた忍者めいたニュアンスがあつて,秘伝など持ち合わせのない私にとつて大へん迷惑な話である.たしかに私は先天股脱の乳児とともに既に20年近い歳月を送つてきたとはいえ,そこで力を尽してきたことはフィールドワークであつて,治療そのものについてのオリジナリティーというものは全くないのである.そして換言するならばこの間の先天股脱の治療法は大きく流動し,Lorenz法から運動許容療法,例えばBatchelor法,さらにRiemenbügel法1),そしてVon Rosen法やoverhead tractionといつた多彩性を示し,とても私の秘伝などが出現する余地はいくら考えても存在するはずがないのである.そしていささか私にとつて大それた「私の治療法」という題を考え出した編集子を恨めしく思うのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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