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手術手技
脛骨幹部骨折の治療
著者: 天児民和1 杉岡洋一1
所属機関: 1九州大学医学部
ページ範囲:P.443 - P.451
文献購入ページに移動観血的骨接合術の目的は,確実な整復と固定により自然治癒機序を助け治療日数の短縮,関節の拘縮,骨筋肉の萎縮を防止し早期に社会復帰させることであり,その為多くの手術法,固定機具が登場し,批判されて来た.しかし,骨折の種類・部位・術者の経験・手術室の設備により最も適当な方法が選ばれるべきで,例えばKüntscher髄内固定法が優れているが,その目的をよく理解して確実に原法に忠実に手術すべきでこれにはある程度の設備が必要である.これを余りに簡易化すると充分な効果が挙らない.昭和34〜37年間に当教室で取扱つた106例,112下腿の脛骨々幹部骨折があるが各種の術式を試みたのでその手術法の変遷と成績を紹介したいと思う.その例数は皮下骨折42例,(46下腿),開放骨折39例,(40下腿),仮関節及遷延治癒骨折25例,(26下腿)である(第1表).
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