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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻5号

1967年05月発行

文献概要

シンポジウム Ewing腫瘍とその周辺

Ewing肉腫の臨床的検討

著者: 前山巌1

所属機関: 1国立がんセンター病院整形外科

ページ範囲:P.499 - P.504

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 Ewing肉腫に関する混乱は,1921年Ewingが骨の"diffuse endothelioma"として発表し,骨髄のangioendothelioma或は血管周囲のリンパ管内皮に由来するという見解を採つて以来,ConnorやOberling等の末分化細網肉腫という説,或いはWillis等の転移性腫瘍就中神経芽腫の間違いであろうとする説の他,種々雑多の病因論の簇出によるもので,之に加えて比較的定型的と考えられた臨床像やエックス線所見が必ずしも決定的診断価値を有しないことが痛感されるに至つたからである.
 このような混乱をきたした現在,Ewing肉腫の本態乃至はその存在を見究める一段階として,これまでEwing肉腫と考えられた症例を多数蒐めて,それぞれの臨床所見,エックス線像或はその治療経過とともに,それぞれの組織像や剖検所見にも再検討を加えて,一つのentityの存在を確認することが望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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