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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻6号

1967年06月発行

文献概要

シンポジウム 腰痛

脊椎後方構成要素に関する腰痛

著者: 伊藤忠厚1

所属機関: 1日本医科大学整形外科

ページ範囲:P.595 - P.601

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はじめに
 腰痛に関する問題は,古くから多くの研究が行なわれている.しかしながら未だに難解な問題が多い.それは,その原因が非常に多方面にわたり,また複雑を極めているためである.昨年11月第26回日本臨床外科学会に取りあげられた「腰痛」のシンポジウムでも,千葉大整形外科の鈴木教授は椎間板性の腰痛を,京都府大整形外科の諸富教授は,筋,筋膜性の腰痛を,阪大麻酔科の恩地教授は不安定性の腰痛症について述べられ,一つ一つその原因について究明が行なわれた.その際に私は「脊椎後方構成要素に関する腰痛」という大変解り難いようなテーマを担当した.その意味は,私が腰痛の大きな原因の一つとして考えているところの腰部の深いところに存在する腰神経後枝内側枝(medial branch of lumbar posterior primary division)によつて惹起されるであろうと考えられる腰痛を取りあげたもので,その神経の走行および支配領域を観察すると,脊椎の後方を構成している各種の要素の変化によつて影響されるところが大きいと考えられるので,このようなテーマを掲げた次第である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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