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視座
変形性股関節症
著者: 伊藤鉄夫1
所属機関: 1京都大学医学部整形外科
ページ範囲:P.681 - P.681
文献購入ページに移動本症の大部分は,今までに考えられていたように,臼蓋形成不全に基づいて発生するが,乳幼児期に先股脱としての治療を受けていないものが数多くみられた.臼蓋形成不全が永く存在していると高率に関節症が発生する.発症は30歳台から50歳台にかけておこるが,一度発生すると比較的急速に3年ないし5年の経過をもつて進展してゆく.これには骨の老化が深い関係をもつていると思われる.しかし,骨はなお旺盛な回復能力をもつているのであるから,ここに治療への希望が残されている.このたび調査した症例のなかには,自然治癒の経過をとったものがあつた.
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