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Hyperbaric oxygenationの実際
著者: 重藤脩1
所属機関: 1九州労災病院高圧医療研究部
ページ範囲:P.855 - P.860
文献購入ページに移動海の底に深く潜つたとき手を摺りむいても,血はこびりついて流れることはない.水圧で押さえつけられているからである.50〜60mとしだいに深いところに潜つていくと,大気中に含まれている酸素,炭酸ガス,窒素ガスの分圧はそれぞれ増加する,そこには大気圧下では考えられない酸素中毒,炭酸ガス中毒,窒素酔いinert gas narcosisなどがある.
逆に高圧環境から常圧へもどるとき(減圧),呼吸・循環系を介して体に溶けこんでいたガスが気泡化して特殊の障害をおこす.それを減圧症decompression sicknessという.
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