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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科2巻9号

1967年09月発行

文献概要

視座

物知らざれば発見多し

著者: 佐藤孝三1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.893 - P.893

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 「物知らざれば発見多し」とは,私の恩師である故高木憲次先生が教室員に対してしばしばいわれた言葉である.この言葉を高木先生が自身でつくられたのか,あるいは有名な言葉を引用されたのか,私は寡聞にして知らない.しかしこの言葉は医学に携わる者にとつてなかなか意味深い言葉だと思つている.
 高木先生はこの言葉を,教室の抄読会や研究会などでポツンといわれるのであつたが,そのときに私が受けた感じでは,「まだ検討が足りませんね.当人は新らしいことや珍らしいことを述べているつもりでしようが,これと同類のことがすでにやられています.知らないということは強いかも知れないが,知つている者にとつてはナンセンスですよ」と,医学の道の厳しさを教えて下さつたように思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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