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手術手技
骨接合用の新しい圧迫金属板
著者: 玉井達二1 星子亘1 木村修1 林泰夫1 上野直道1 尾方克巳1 本田五郎1
所属機関: 1熊本大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.941 - P.946
文献購入ページに移動1923年Keyは膝関節結核についてCompression Arthrodesisを行ない,そののちCharnley(1948)らの推奨もあつて,現在では結核のみならずCharcot Jointなどについても圧迫関節癒着術はしばしば用いられている.一方Müllerは1958年以来,骨折治療に際してはCompression Plate Fixationを行なつており,本邦では宮城教授が長管状骨骨折に対する接合術のroutineな方法として採用している.特に仮関節形成の症例にはその優秀性を発揮すると述べておられる.
Compression Plate Fixationに用いる圧迫器およびその附属品は,いろいろ市販されているが,いずれもこれらの圧迫器を装着するためには余分の一孔を必要とする(第1図).その結果,軟部組織や骨組織への手術侵襲はこれまでのPlateFixationの場合よりもやや大きくなると考えられる.このような器具を必要とせず,手術侵襲も大きくならないで,しかも骨圧迫接合が可能,という方法はないものかと私どもは考えた.
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