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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻1号

1985年01月発行

文献概要

臨床経験

ダウン症候群における環軸椎亜脱臼の1手術例

著者: 四方實彦1 三河義弘1 池田俊彦1 浜淵正延1 一坂章1 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.41 - P.45

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 抄録:環軸椎亜脱臼,環軸椎回旋位固定,きわめて稀な環椎前弓後弓分離を合併したDown症候群(転座型Trisomy 21)患者に対し手術を施行,良好な結果が得られたので報告する.症例:5歳.女児.主訴:斜頸.現病歴:出生直後Down症候群に特有な顔貌を認められ4歳時某院で撮った頸椎X線にて環軸椎亜脱臼を指摘され,この頃より母親が斜頸に気付き来院.X線所見:頸椎屈曲でADI 5mmと環軸椎の亜脱臼を認めた.CT所見;環椎前弓,後弓の分離がみられ,軸椎は環椎に対し20゜の回旋位固定が認められた.手術所見:環椎後弓は正中部で幅約8mmの分離が認められ左右の椎弓は別々に動くのが確認された.環椎後弓を切除し軸椎の回旋変形を矯正した位置で自家腸骨片を用いて後頭骨から軸椎まで固定した.術後はTrippi-Wells Tongsを使用,良好な骨癒合が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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