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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻1号

1985年01月発行

文献概要

臨床経験

全人工股関節再々置換術2例の経験

著者: 朴一男1 浅田莞爾1 斎藤英雄1 坂部賢治1 佐々木健陽1 坂本和彦1 七野清之1 喜多義将1 島津晃1

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.99 - P.102

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 抄録:変股症のために,全人工股関節置換術を施行したのち,再々置換術を余儀なくされた2症例を報告する.手術手技的には,大腿骨開窓による骨強度の低下を予防するため,Bucholtz式セメント抜去器を用い,2例ともにCharnley型ロングステムを使用し,大腿骨近位部骨皮質菲薄化による支持性低下に対処した.また臼蓋ソケット設置に際し,1例には,セラミックスクリューをアンカーとして使用し,骨母床不足に対処した.術後成績は,症例Iでは,日整会点数50点より62点,症例IIでは,55点より69点の改善にとどまり,ROM,ADLに問題を残し,高齢化による全身状態の悪化とともに,再々手術による局所条件の悪化をうかがわせた.このため手術手技の改良を検討するとともに,初回手術の際により慎重な適応決定が望まれる事を再確認した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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