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論述
両側変形性股関節症に対する大腿骨骨切り術—非手術側への影響からみた適応と限界
著者: 石丸晶1 安藤御史1 後藤英司1 井上謙一1 竹光義治1
所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.1135 - P.1142
文献購入ページに移動2)術後,非手術側が支持脚となり得ず悪化をきたし,骨切り術の適応とならないのは,非手術側骨頭にatrophyが強い症例であった.具体的には,40歳以上で,関節症病期が進行期以上,かつ,骨頭が球形ないし球形に近く骨頭の内・下方の骨梁に菲薄化の強いものである.
3)非手術側に改善が期待されるのは,病期や年齢にかかわらず,楕円骨頭で,骨頭ことにその内側および臼蓋の骨棘が発達しhypertrophicなもので,このような股関節に,手術側内転拘縮の緩和などにもとづく骨盤傾斜の変化によって,外反効果が及ぶものである.
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