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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻10号

1985年10月発行

文献概要

論述

両側変形性股関節症に対する大腿骨骨切り術—非手術側への影響からみた適応と限界

著者: 石丸晶1 安藤御史1 後藤英司1 井上謙一1 竹光義治1

所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1135 - P.1142

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 抄録:1)両側変股症に対する片側骨切り術の適応と限界を明らかにする目的で,両側変股症の片側にBombelli外反伸展骨切り術を行い,術後1年以上経過した14例について,非手術側に与える影響を検討した.
 2)術後,非手術側が支持脚となり得ず悪化をきたし,骨切り術の適応とならないのは,非手術側骨頭にatrophyが強い症例であった.具体的には,40歳以上で,関節症病期が進行期以上,かつ,骨頭が球形ないし球形に近く骨頭の内・下方の骨梁に菲薄化の強いものである.
 3)非手術側に改善が期待されるのは,病期や年齢にかかわらず,楕円骨頭で,骨頭ことにその内側および臼蓋の骨棘が発達しhypertrophicなもので,このような股関節に,手術側内転拘縮の緩和などにもとづく骨盤傾斜の変化によって,外反効果が及ぶものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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