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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻10号

1985年10月発行

文献概要

臨床経験

Idiopathic Chondrolysis of the Hip(特発性股関節軟骨融解)—自験例および文献的考察

著者: 永田善郎1 中村利孝1 鴨川盛秀1 中村茂1 二ノ宮節夫1

所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1201 - P.1206

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 抄録:Idiopathic chondrolysis of the hipの3例を経験し臨床的および文献的検討を行った.症例1;13歳男,左股関節罹患,筋解離術,試験的関節切開術を行いその後経過順調である.症例2:13歳男,右側罹患,3年の経過で自然軽快した.症例3;11歳女,右側罹患症状不変例.症例1の病理像は軟骨辺縁が不整で表層にerosionや一部脂肪変性部があり,表面には線維結合織の増加がみられる,軟骨組織がその線維組織の浸潤をうけ一部軟骨細胞が島状に取り残されている.これより本症は軟骨細胞の壊死膨化よりもまず基質が何らかの原因で融解されるのが発症の起点であると考えられた.文献的には68症例71関節の症例をみる.諸外国では1:6で女性に好発するのに対し,本邦ではほぼ男女同数であった.予後は半数は自然強直になるが症例1,2のごとく,症状軽快例も存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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