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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科20巻11号

1985年11月発行

文献概要

シンポジウム 骨肉腫の化学療法

骨肉腫における制癌剤感受性テスト—その意義,問題点と展望

著者: 富山勝郎1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1305 - P.1311

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 抄録:今日,骨肉腫の治療体系の一環として化学療法は必須の手段となった.しかしどの薬剤を,どんな方法で投与するのが最適であるかは意見の一致を得ていず,臨床に即応できる信頼度の高い制癌剤感受性テストが強く望まれている.従来より細胞・組織培養法,細胞酵素活性測定法,放射線前駆物質指標,in vivoの方法(nude mouse etc.)などが試みられてきた.まずこれらの概略を紹介し,特に骨肉腫領域における成果に触れた.次いで最近,癌腫で注目されているTumor Colony-forming Assayを骨肉腫に応用した我々の方法(培養法)の成績を示した.本法によれば肉腫といえどもコロニー形成率は有意に高まり,感受性テストが可能となった.すなわちその阻止率から薬剤の制癌効果を知ることができ,少なくとも無効,または耐性薬剤を見い出し排除することが可能と思われた.以上のテスト法にみられる問題点を列挙し,望ましい感受性テストの条件と展望を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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